お知らせ

事務所だより 令和5年1月号(2023/1/4)

2022年の「今年の新語」第1位は“タイパ”だったそうです。この単語、昨年途中から確かによく見聞きするようになりましたが、意味は知りませんでした。タイムパフォーマンスの略語で、時間当たり効率とでも訳すのでしょうか。コスパの時間版ですね。タイパは特に1990年代生まれ以後のZ世代から重視されてきているとのことです。身近な具体例ではテレビ視聴だと、放送時には見ないで録画し、高速再生で見るとか、他には見たい出演者が出てるところだけ見るとか。その方が“タイパ”が良いということですね。こうした志向の人が増えたのを受け、ユーチューブなど動画配信の世界ではファスト映画や本要約動画というものも登場してきました。いずれも元の作品の要点や見どころをかいつまんで紹介するものです。映画だと2時間前後の場合が多いですが、それを10分程度の内容にまとめたものがファスト映画です。これだと確かに残る1時間50分を他の用事に充てられます。ただ、それで本当に満足感を得られるのかなと思いますね。それにこうした時短コンテンツは、内容を短く編集した時点で、その作業をした編集者の解釈が相当入り込み、もはや原作とは別物だとも言えるでしょう。タイパ重視も行き過ぎると取りこぼす知識・情報が増え、それこそ長い目で見ると、かえってタイパが悪くなりかねないように思います。(なお許可の無いファスト映画の配信は違法行為です)